日本が誇る世界的特殊作家、三浦俊彦さんの連載小説『偏態パズル』(第100回 最終回)をアップしましたぁ。『偏態パズル』、遂にフィナーレであります。石川、正直なところ、この小説が完結を迎えるとは思ってなかったなぁ。完全に無限増殖テキストだと思います。

 

桑田康介は、ナオミおろちの表面に浮き出ている未消化粒々や色の変化を忠実に日本語に変換する作業に没頭し、その翻訳成果を『偏態パズル』として脱稿した記念的な年が今日ではおろち元年と定められている。おろち学者等の長年に及ぶ検討により、事実『偏態パズル』の一字一句が、おろち黎明期の歴史を完全忠実に再現していることが確認された。ナオミおろちの模様において最大の謎とされたのは、ナオミおろちの末尾が次第に細りながら頭から尻尾までの同じ模様を繰り返し、それがだんだん合わせ鏡のように縮小しながら繰り返されてちょうどフラクタル模様風に自己再現を反復しつつ消えてゆく形になっていることだったが、この謎を解決したのは『偏態パズル』そのものだった。すなわち、『偏態パズル』の執筆・公刊それ自体が、おろち黎明史の末尾の一部としてナオミおろちの中に記録されていたということだったのだ。『偏態パズル』にはおろち黎明史の主流がそっくり記述されているわけであるから、それがおろち黎明史の末尾につくということは、末尾が全体の縮小的反復を成すということである。しかも『偏態パズル』そのものがおろち黎明史末尾まで記述しているということは、『偏態パズル』自身についても記述しているということであり、この自己反復は次第に縮小しながら合わせ鏡的に極限接近的に続いてゆくのである。

(三浦俊彦『偏態パズル』)

 

おろち学は三浦センセのライフワークであり、自己再現と反復の魅力であります。『偏態パズル』はいちおうの目出度い完結を迎えましたが、三浦センセの精神的健康と溢れるやうな筆力のためにも、続編、続続編をお願いしたいと思っておりますぅ。

 

 

三浦俊彦 連載小説 『偏態パズル』(第100最終回) 縦書版 ■

 

三浦俊彦 連載小説 『偏態パズル』(第100最終回) 横書版 ■

 

 

第04金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項

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