田山了一さんのTVドラマ批評『No.156 コピーフェイス』をアップしましたぁ。NHKさんで金曜日22時から放送されていたドラマ10シリーズです。栗山千明さん主演で佐藤隆太、玉置玲央、寺田農、田島令子、芦名星、鶴見辰吾、前田亜季さんらが出演しておられました。脚本はNHK朝の連ドラ『まれ』を手がけた篠﨑絵里子さんです。

 

テレビドラマは社会を映す鏡のようなメディアです。『コピーフェイス』はいろんな要素てんこ盛りのドラマでした。また見ようという動機付けがないわけではありませんが、さて実際見ても『どんな話だっけ』と思ってしまふようなところがありましたね。田山さんは『これまでの傑作の定義とは、伝えるべき強いメッセージがあり、作品のすべての細部がそのテーマを支えるべくピラミッド構造を成している、というものだった』と書いておられます。しかし今は『それが達成できない場合に、そうであらねばという努力を放棄することが許されているかのようだ』と批評しておられます。

 

じゃあ今はどういう状態なのか。従来は、あまり魅力のない作品は、『過去の作品の完成度と比較され、記憶に残る強度から〝劣化〟とみなされ』ていました。しかし現代ではそうとも言えない。『完成度に対する感受性も日々、失われている。失われている以上、それを〝進化〟として解釈する感受性が幅をきかせている』のです。

 

文学の世界でも、ほとんど屁理屈のような強弁で魅力のない作品を〝進化した作品〟だと言い張る作家や批評家が増えています。自己主張した者勝ちのような状況が一部で見られます。この状況が評価軸が揺らいでいる現代特有の現象なのか、これからも続くのかはわかりません。ただ不透明な状況の時はプリンシプルな基盤に立った方がいいです。

 

強弁や屁理屈はやはり説得力を持たず、完成度の低い作品はやっぱり低い。21世紀的な文学神話解体はなにも既存の権威に向かうだけではありません。混乱に乗じてプチ権威を僭称する作家や作品も、結局は跡形もなく解体されてゆくのであります。

 

 

田山了一 TVドラマ批評 『No.156 コピーフェイス』 ■

 

 

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