お待ちかね、小説ジャンル越境作家、仙田学さんの新連載小説『ツルツルちゃん 2』(第21回)をアップしましたぁ。『第八章 俺の妹が救助犬で幼馴染みが千手観音で超絶美白天使がセスナをハイジャックしててスキンヘッドの美少女が掌底の名手で全体的にカオスすぎる件(後編)』篇です。『ツルツルちゃん 2』最終章です。

 

「変わってる」

羊歯が立ちあがり、窓ぎわへ歩いていった。

そのまま窓に手をかけ、一気に開く。

「おっおい! 雪が入ってくるぞ……ん?」

慌てて窓を閉めようと近づいたおれは、言葉を失った。

窓の外では、雪が止んでいた。

空では薄い色の雲が速いスピードで繋がったり離れたりを繰り返している。

その隙間から、満月が覗いていた。

月明かりに、いちめんの雪景色が照らしだされていた。

あたりに家らしきものは他にない。

手前に見える林も、その奥にある山も、ひたすら雪に覆われていた。

「お、おい、あれ、ゲレンデじゃ?!」

間違いない。おれたちがスキーの練習をしていたゲレンデだった。

「たぶん」

感動の薄そうな声で返事を返した羊歯の後ろから、池王子も乗りだしてきた。

「ホテルも見えるぞ!」

「うお――――」

おれたちはハイタッチを交わす。

すぐにでも小屋を飛びだそうとしたのだが、

「あ。未来……」

おれが膝にかけてやったスキーウェアの上着にくるまって、未来は床に寝そべっていた。

(仙田学『ツルツルちゃん 2』)

 

吹雪が止み、『ツルツルちゃん 2』というグルグル物語にも、一応の結末が訪れます。本質的には永遠のグルグル運動を続けるこの物語が、ひとまずどういう結末を迎えるのかは、コンテンツをお読みになってお楽しみあれっ!。

 

 

仙田学 連載小説 『ツルツルちゃん 2』(第21回) 縦書版 ■

 

仙田学 連載小説 『ツルツルちゃん 2』(第21回) 横書版 ■

 

 

第04金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項

第04回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。

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■ 予測できない天災に備えておきませうね ■