お待ちかね、小説ジャンル越境作家、仙田学さんの新連載小説『ツルツルちゃん 2』(第15回)をアップしましたぁ。『第六章 スキンヘッドは心の鏡(中)』篇です。学校という場所は特殊空間です。会社だって場合によっては新入社員から定年まで勤めるわけで、40年近く同じ集団といふこともあります。だけんどまったく利害関係のない学校時代の友達は違うんだなぁ。仲の良かった人は、底の底まで性格がわかっているようなところがある。久しぶりに会って「変わったねぇ」と言っていても、しばらく経つと「ぜんぜん変わってねーじゃん」と思ったりする。ある人間の性格の根本を知りたければ、学生時代の友達にヒアリングするのが一番かもしれません(爆)。

 

「なんかさみしそう! あんたほんとはドMなんじゃないの~?!」

鬼の首を獲ったような顔で、蛸錦が池王子の肩に手をまわし、揺さぶった。

ふだんなら即座に気の利いたセリフを返してくるはずの池王子は、だが、されるがままになり、ぼそりと呟いただけだった。

「そうかも。おれドMかも」

「え? わはははは。え? えっ?」

蛸錦は明らかに反応に困っていたが、別の話題も出てこないようだった。

「まじ殺されるかと思ったんだけどさ、後で思い返すと、なんか妙に安心すんだよな。なんで羊歯のやつ、もう襲ってこないんだろ」

真剣極まりない顔をした池王子の口から、理解不可能な発言が飛びだした。

理解不可能ながらも、その発言はおれの心に沁みた。傷口に沁みる消毒液のように。

(仙田学『ツルツルちゃん 2』)

 

壁ドン的だけど、女性にはクールなイケチン君、お風呂に入りながら心まで溶けだしたやうです。「なんかさみしそう」な男の子であるのは間違いないですね。怒濤の修学旅行は次回も続くのでしたぁ。

 

 

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第04金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項

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