証拠物件_06_cover_01コウタは大学三年生で、幼なじみのシュンジと〝本部〟に溜まって目的もなく毎日を過ごしている。本部は安アパートの一室。仲間のために部屋を借りたのは二年先輩のボスだ。高校生時代からコウタとシュンジはボスに憧れてきた。その怜悧さや悪の匂いすべてが魅力的だった。そのボスがある儲け話を持ちかける。手っ取り早く金を稼げればそれでよかったのだが・・・。辻原登奨励小説賞受賞作家・寅間心閑による新連載小説!。

by 寅間心閑

 

 

 

 

  三 (後半)

 

 やはり「本部」しか心当たりはない。そして「本部」は二駅先の高円寺だ。タクシー代をまた払うのは馬鹿らしいし、清美を連れて電車に乗るのも嫌だったので歩く。普通なら四十分だが、確実に一時間はかかった。鬱陶しい。結局「本部」にたどり着くまで、清美は三回も泣いた。大声で泣き喚いたわけではないが、鬱陶しいことに変わりはない。もしかしたらと期待しながら、さっきまでいた「本部」のドアを開ける。シュンジがいる可能性に賭けていたが、それは裏切られた。俺は更に苛立ち、清美はまた泣き出した。

 座って煙草を吸う。さっき家を飛び出してから一本も吸ってなかった。清美は壁にもたれて膝を抱えている。時間は午後九時過ぎ。もう捜すあてはない。万事休す、行き止まりだ。

 とりあえずボスに電話をした。万が一、一緒にいるかもしれないと思ったが「万が一」はそんな簡単に叶わない。ただ予想どおり「放っとけ」とは言われた。

 「放っとけよコウタ、あいつだってガキじゃないんだからさ」

 たしかに俺もコウタも二十一歳だが、まだまだ全然ガキだ。ボスは二十三歳だが、本当にガキじゃないんだろうか。そもそもガキって何だ。今みたいな時に捜そうとするのはガキで、「放っとけ」と一言で片付けるのはガキじゃないのか。ガキじゃないとすると、ボスは何だ。大人か。オレオレ詐欺で二百万円儲けている大人なのか。

 頭の中を普段考えないようなことが、ずっとグルグル回っている。回って回って回って回って、俺はうっかり眠ってしまった。

 「シュンチャン? 今ドコ?」

 そんな清美の声で目が覚めた。清美が電話でシュンジと喋っている。やっと連絡がついたのに淡々と話をしている清美はやっぱり気味が悪い。壊れてんな、と思いながら起き上がり、煙草に火を点ける。

 分カッタ、コレカラ行クカラネと電話を切り、清美は立ち上がった。そろそろ午後十時過ぎ。一時間近く寝てしまった。こいつはその間、何をしてたんだろう。ドアを開けて出て行こうとしている清美は、俺の存在なんか全く忘れてしまったみたいだ。

 「おい、どこ行くんだよ、おい」

 清美はゆっくりと振り返り「シュンチャン、ヤット家ニ帰ッタッテ」と笑顔を見せた。

 「俺も一緒に行くから、ちょっと待ってろ」

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 そう言うと清美は不思議そうな顔をした。こいつ大丈夫かな、壊れてるのは仕方ないけど、元に戻らなくなりそうで怖い。テレビを消し、電気を消し、外に出る。清美はずっと鼻歌を歌っていた。何の歌だ、と訊くと「校歌ダヨ、中学ノ時ノ」と悪びれる様子もなく答えた。

 

 シュンジはベッドの上に座っていた。

 チャイムを鳴らしても出てこなかったので、さっきみたいに清美の合鍵でドアを開けた。ベッドの上のだらしない顔を見た瞬間、心の底から安心したがすぐに怒りが込み上げてきた。再びタクシーで二千円かかったことも気に入らない。本当だったらぶん殴って謝らせたいところだったが、どうにか堪える。

 「シュンチャン、今マデドコニイタノ?」

 「名前は忘れたけど、地下にあるバーだったな」

 「ズット飲ンデタノ?」

 「うん、かなり飲んじゃった、全部で七千円くらいしたし」

 「私ノセイ?」

 「いや、違うよ、ただ何となくだよ、何となく」

 そんなやり取りを玄関に立って聞いている。こいつは清美の声が気味悪くないんだろうか、それとももう慣れちまったのかな。「何となく」でこんなに飲むわけないじゃないか、どうしてそんな下らない嘘ついてんだよ。

 二人のやり取りは、俺を虚しい気持ちにさせた。結果的に二人に振り回されたという事実も虚しかったが、上手くかわせなかった自分への虚しさの方が強い。やっぱり俺はガキだ。壊れた人とそれに慣れた人は、ベッドの上で同じようなやり取りをまだ続けている。

 「わりぃ、俺帰るわ」

 そう言おうとしたがやめて、静かに靴を履きシュンジの家を出る。これ以上虚しくなるのは御免だ。外は空気が冷たくて気持ちがよかった。ちょっと時間はかかるが歩いて帰ろう。シュンジが追ってくるかな、と思ったがその気配はない。まだピーチクパーチクやってるんだ。

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 大きな深呼吸をひとつ。冷たい空気が身体の中まで綺麗にしてくれそうだ。俺は歩きながら、何度も深呼吸を繰り返した。繰り返すうちに、少しずつ快復してくるのを実感できて嬉しかった。

 時間はそろそろ十一時。もうすぐ日が変わる。よし、マリア様がいる「ラブ・グランデ」に行こう。今夜はちゃんと口説いてみようか。そうだ、そうしよう。それが健全な時間の使い方だ。

 友達が自殺するんじゃないかと心配して捜し回るために、俺の時間はあるわけじゃない。胸が大きくて頭の悪そうなキャバ嬢を口説くために、俺の時間はあるんだ。中野までのタクシー代はかかったが、ちっとも苛立ちはしなかった。

 

 店が暇だったので二時前にマリア様はあがることになった。ラッキーだった。

 食事に誘うと「カラオケやりたいな」と言われた。ラッキーだった。

 他の女の子を誘ったりするような冷たい女じゃなかった。ラッキーだった。

 カラオケは盛り上がったし、閉店時刻の午前五時の段階で彼女はベロベロに酔っ払っていた。ラッキーだった。

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 沼袋の家までタクシーで送り、家の中にも入れてもらえたし、ベッドの上に倒れこんだ彼女にキスをしたら向こうから舌を入れてきた。最高にラッキーだった。

 ただし、ラッキーはそこで打ち止めだった。なぜか俺自身が使い物にならなかった。夢にまで見た大きい胸を思い切り揉んでも、彼女は準備万端だと指先で確認してもダメだった。少し前までは大丈夫そうだったのに、どんなに頑張ってみても効果ナシ。疲れてるんだ、と再確認した。何か言い訳をしようとしたが、彼女はとっくに寝息をたてていた。

 鍵はポストに入れておきます

 そんな馬鹿らしいメモを残して、俺はマリア様のアパートを出た。メモにスマホの番号を書こうかと思ったが、余計惨めったらしいのでやめた。

 十月の中野の朝は寒く、ふと犯罪決行の日を思い出す。あの日、俺とボスは明け方の新宿を小走りに駆けていた。サキエさんとターゲットのいるホテルへと駆けていた記憶は、俺を更に疲れさせる。

 とぼとぼと歩いていると、警察署の前を通りかかった。暖かそうな恰好をした中年の警察官が長い棒を持って立っている。あんな怖い顔で何を睨みつけてるんだろう。それともただ寒いだけなのか。どっちにしても目を合わしたりすると怒られそうだ。俯いたまま歩き続ける。

 カラオケで飲み過ぎたビールのせいで、小便がしたい。かなり飲んだもんな、ビール。さっきまでのラッキーの連続を振り返る。あそこまでうまく物事が運んでくれるなんて、一年に一度、いや四年に一度あるかないかだぞ。ベッドの上のマリア様を思い出すと、あんなにダメだったのが今頃準備万端になりやがった。ここでかよ、くだらない。

 警察署の隣の中学校は、小学校の頃に好きだったカマタジュンコちゃんが行ってしまったところだ。俺はカマタジュンコちゃんと違う中学になることが、とても悲しかった。あの時の悲しみをぶつける為、校門に立小便でもしてやろうと思ったが、長い棒を持っていた警察官の怖い顔がよぎり、コンビニでトイレを借りることにした。

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 シュンジと清美は今頃セックスでもしてるんだろうか。それともまだピーチクパーチクやってるんだろうか。マリア様が忘れさせてくれていた虚しさが、少しずつ俺の中に戻ってくる。いや、戻ってくるわけじゃない。虚しさはずっと俺の中にあった。ただマリア様を上から被せて見えなくしていただけだ。

 コンビニの自動ドアがのろのろと開く。また、おでんの臭いだ。時間のせいか、客は誰もいなかった。トイレ借ります、と店員に告げると満面の笑顔で「どうぞ、あちらになります」と教えてくれた。鬱陶しい。おでんの臭いが一切しないトイレで、俺の小便はなかなか終わらなかった。

 

 起きると昼だった。ボスから着信が一回、シュンジからメールが一通来ていた。LINEではなかった。

 昨日はごめん/俺も清美も大丈夫/コウタはどう?

 「何が大丈夫なんだよ、ボケが」

 口に出してみると、起きたばかりなのに無性に腹が立った。出なければいけない授業は終わっていたが、学校に行く支度をする。シュンジやボスのことはしばらく考えたくない。

 久しぶりの電車に四十分乗って、久しぶりの学校へ。二流大学の馬鹿どもが楽しそうに笑ってる。俺はこの学校が嫌いだ。いや、こんな学校にしか入れなかった自分が嫌いだ。俺の知ってる限り、クラスでここよりランクの低い大学に現役で入ったヤツは二人だけだ。しかもそのうち一人は有名なシェフの息子だ。そういうヤツは大学なんか行かなくても何とかやっていける。俺みたいなしがないサラリーマンの息子とは違う。

 やっぱり浪人すればよかったかな。

 今になってそう思う。両親はそれでも構わないと言った。でも俺には自信がなかった。一年勉強してもっといい大学に入る自信も、ダメだった時にその現実を受け止める自信も、両方ともなかった。畜生、とグラウンドを横切りながら唾を吐いた。結局、自分で望んでこの二流大学にいるんじゃねえか。

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 校舎には入らず、食堂に直行した。腹が減っていた。三時前の食堂は人が少ない。二百五十円のきつねうどんを食べ終わると、もうすることがなくなった。あとは帰るだけだ。授業終わりのチャイムが鳴って、人が一斉に流れ込んできた。見知った顔は何人かいたが、話しかけてくる奴は一人もいない。やっぱり帰ろう。

 立ち上がり歩き出す。「誰だよ、食器置きっぱなしにしてんのは」という声が聞こえる。引き返して片付ける気はなかった。お似合いだ、と思った。お前らみたいな馬鹿は、俺の食い終わった食器を片付けるのがお似合いなんだよ。

 

 電車の中でボスからLINEで呼び出された。やっぱり俺には「本部」しか行く場所がない。きっと、それは真実だ。ただ今はその真実を忘れたかった。

 財布の中にはマリア様の名刺が入っている。あの裏にはたしか番号が書いてあったはずだ。電話してみようかな、意外に近所だったしな、もしかしたらまたラッキーが重なるかもしれないし。

 昨日のことを考えると、そんなに乗り気にはなれなかったが、一人でいるよりはマシだ。新宿で降りて乗り換える前に電話をかけた。出ない。あまり何度もかけるとラッキーが遠ざかっちまいそうだ。これからどうしようか深く考えずに、一度改札を出た。シュンジから連絡が入る。

 何時ごろ着く?/また後でね

 頭が痛い。俺は結局逃げられないのか。

 角を曲がると、あの日使ったネットカフェの看板が見えちまった。慌ててそれを避けて脇道に入る。面倒くせえな。喉が張り裂け、内臓が震えるくらいの大声で叫んだらすっきりするかもしれない。何て叫んでやろうか。少し考えてみたが、叫びたい言葉なんかなかった。その事実に愕然とする。言葉のない叫びは、ただの悲鳴だ。自分は悲鳴をあげたがっている、という自覚は決して気持ちのいいものではない。

 どこか人のいる場所に入りたかった。このまま街を歩き回っていると、そのうち本当に悲鳴をあげちまいそうだ。二流大学のきつねうどんのせいで腹は減っていない。薬局、ゲーセン、デパート、本屋と入ったが一時間も経っていない。結局小さな居酒屋の暖簾をくぐった。

 カウンターの隅に座り、太ったおばちゃん店員にビールを頼む。生なんてない。瓶だけだ。ゆっくりと二本飲んでから、焼酎のロックに切り替えた。酔いたい、というか頭の中をぼんやりとさせたかった。隣に座ったオヤジはさっきからカウンターの上に肘をついて、低い声でぶつぶつと呻いている。普段ならうるさくて苛立つはずなのに、今は不思議とオヤジの呻きが心地いい。その呻きをBGMに色々な記憶を手繰り寄せてみる。なぜか小中学生の頃の記憶ばかりが出てきた。

 昔のシュンジや、昔の中野の風景や、昔のテレビ番組。途中、後ろから聞こえる他の客の会話が混ざり、よく分からなくなる瞬間もあったが、別に不快ではなかった。半分寝ているような、意識があやふやな状態になっても、おばちゃん店員は放っておいてくれた。ありがたい。

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 ふと、時間が気になった。当然のように店内に時計はない。スマホを見れば時間は分かるが、余計なことまで知ってしまいそうで見る気にはなれない。映りのよくないテレビから時間を予想する。そろそろ七時だ。

 いろんな店に入っても一時間だって使いきれなかったのに、酒を飲んでいるだけでもうすぐ二時間だ。酒って便利だ。この世から酔っ払いは絶滅しないだろう。ただ今日の俺は、もうこれ以上無理だ。

 立ち上がると足元がふらつく。隣で呻いていたオヤジが遠慮なく俺の顔を覗きこむ。お勘定を払うのに妙に手間取っちまった。ほら忘れ物だよ、と太ったおばちゃん店員が煙草とライターを渡してくれる。

 電車は混んでそうだったからタクシーを拾い、家に帰ると文字どおり倒れこみ服も脱がずに寝てしまった。変な時間に一度目が覚め、ポケットのスマホを確かめた。予想どおりボスとシュンジからの連絡はあったが、なんとマリア様からも一度着信があった。でも、もうかけ直す気力はない。再び眠る前、「これじゃ昨日のシュンジと変わらないな」と気付いた。

 

 インターフォンの音で起こされた。

 時間を見ると八時。一瞬、朝か夜か分からない。窓から洩れる光で朝だと確認する。朝八時に来る客なんてろくなもんじゃない。宗教か新聞、どっちみち勧誘だ。無視して寝ようとしたが、昨日早い時間に寝たせいで、もう眠れない。十秒おきにチャイムは鳴り続けている。諦めて起きた。ドアを開けるとシュンジが立っている。この間のだらしない顔ではない、普段どおりのあいつが「よかった」と笑う。

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 「コウタが招集かけても来ないなんて初めてだしさ、全然返事もないし事故にでもあったんじゃないかって心配してたんだ。だってさ……」

 照れくさかったので、「まあ上がれよ」と話を遮った。テーブルの上にコンビニの袋を置くシュンジ。どうせ何もないんでしょ、と中から缶コーヒーと三色パンを出す。クリームにチョコにジャム。昔から三食パンはちゃんと三つに分けてから食べる。パン生地からうっすら見える色を頼りに、一番好きじゃないジャムから食べる。あとはクリームとチョコを交互に、というのがお決まりのパターンだ。

 あいつはそんな俺を見ながら「遺書はなかったんだって」と言った。一瞬、何の話か分からなかった。久しぶりの三食パンのせいで、俺は中学の時みたいだと懐かしくなっていた。昨日、居酒屋で手繰り寄せた記憶がまた舞い戻ってくる。

 まだボスと深く関わりあう前、シュンジはよく家に遊びに来ていた。中学生の男が二人でやることなんてたかがしれている。音楽をかけてゲームをしながら、コーラやジュースを飲むくらいしかない。あいつの両親から嫌われていた俺が、わざわざ向こうの家に行くことはあまりなく、大抵こいつが俺の家に来て実りの少ない時間を過ごしていたんだ。

 遺書がなかった、という報告をようやく頭が理解した時、シュンジは残りの報告を始めていた。ターゲット、つまり清美の親父は病院に運ばれてから、ずっと意識はしっかりしていた。清美が面会しなかったのは、ただ単にあいつが拒んだだけで、実際身内はすぐに面会可能だったらしい。

 全治三、四ヶ月。酔っ払ったうえでの行動だった、と本人が言い張ったので特に警察は動かなかったし、新聞沙汰にもならなかった。清美の親父の不動産屋はどうにか営業を続けているし、一日一度は社員が業務報告に病室を訪れている。

 でも、とシュンジが口ごもった。三食パンを食べ終わり、缶コーヒーを飲んでいた俺は「でも?」と訊き返す。

 「でもさ、あいつのお母さんは、ちょっと精神的に参っちゃってて、何ていうか、まだ会話とかあまり出来ない状態らしいんだよ」

 本当だったら何か言いたかったが、一つも言葉が見つからなかった。そして沈黙が続いた。出来るだけ何気なく「今清美は?」と尋ねると、「俺の部屋にいるよ」とシュンジも何気なく答え、その後視線を落とした。追い込むつもりはないので、この先どうするつもりなのかとは訊けない。再び訪れそうな沈黙の気配に耐え切れずテレビをつける。朝のワイドショーは適度にうるさくて助かった。でも、コメンテーターが無難な話を自信満々にしているのは苛立つ。

 こいつら死ねばいいのにな。

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 ちょっと前までならそう言えたが今は無理だ。本当は「助けてくれよ」と目の前の幼馴染みに泣きつきたかった。俺たちが軽い気持ちで実行した悪ふざけは、あまりにも大きくなりすぎている。きっと、もう手に負えない。俺もシュンジも清美も、好きなように振り回されている。ボスとサキエさんはどうだか分からない。

 学校に行かなきゃいけないから、とシュンジが腰をあげた。テレビではまだコメンテーターが喋っている。馬鹿野郎だ。人が自信満々に喋れることなんて、本当はひとつもないんだぞ、馬鹿コメンテーター。しかし、俺の声は当然馬鹿コメンテーターに届かない。やってることに意味がないのはお互い様だ。

 「あとこれ、ボスから。昨日はこれを渡したかったんだって」

 玄関先で封筒を渡された。パーティーの招待状だった。こんな時にパーティーかよ。やっぱりボスはちっとも振り回されてない。いったいどういう神経してんだ。

 東中野のダイニングバーで明後日の夜〇時スタート。

 お前行くのか? と訊くと、あいつは振り向かずに「多分ね」と答えた。

(第06回 了)

 

* 『証拠物件』は毎月06日に更新されます。

 

 

 

 

 

 

 

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