田山了一さんのTVドラマ批評『No.132 時をかける少女』をアップしましたぁ。日本テレビさんで、土曜日夜9時から放送されているドラマです。黒島結菜さん主演で菊池風磨、竹内涼真、吉本実憂さんら若手イケメン俳優さんらが出演しておられます。原作はご存じ筒井康隆先生です。『時をかける少女』は筒井先生の最もポピュラーな代表作の一つで、何度も映画やアニメ化されていますが、今年はなんと原作発表から50周年です。ん~すごいですぅ。名作小説なのですぅ。

 

原作では主人公の少女は中学三年生だったのですが、今回は高校三年生に設定されています。時代も現代で、ギャルではないですが、イマドキの女の子です。『時をかける少女』原作が現代的に再解釈されているわけですが、その〝解釈〟のセンスが問われるドラマになっています。

 

田山さんは、『田舎の高校生のまったりしたリアル感と、この古典的なストーリーとのバランスがちょっと難しいのかな、という気がする。(中略)このストーリーの一番の魅力とは、すなわち「ラベンダーの香り」である。そこはかとない、微かな記憶。それが未来人 ケン・ソゴルとの時を超えた繋がり、という SF 的設定と響き合うことで、透明感のある少年・少女小説に仕上がったわけだった。したがって大切なことは、「ドラマにラベンダーの香りが漂っているかどうか」ということになる。素材が香気を失ったら、形が残るだけだ』と批評しておられます。石川も同感かなぁ。

 

『時をかける少女』が書かれた時代にはなかったのですが、現代では中二病という言葉が市民権を得ています。広い意味で思春期の少年少女がよく陥る心理状態を指す言葉です。現代の中二病と同じではないですが、それは昔もありました。大人になり切れていない少年少女の心理が、現実に属しながら現実を少しだけはみ出してしまう。筒井先生の『時をかける少女』は、そのような少年少女の心の揺らぎを巧みに描き出していました。ラベンダーの儚い香りがそれを象徴していた。

 

田山さんは、現在放送中のドラマでも『ラベンダーの香りは登場するのだけれど、物語全体を包み込む雰囲気、テーマを示す香気としてではなく、出来事を進行させるための道具立ての一つ、単なる「匂い」であるようにみえる』と批評しておられます。〝ラベンダーの香り〟を超える飛び道具を、原作を損なわずに表現できるかどうかが、ドラマの見所といふことになるでせうね。

 

 

田山了一 TVドラマ批評 『No.132 時をかける少女』 ■

 

 

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