高嶋秋穂さんの『BOOKレビュー・詩書』『No.023 インサイドアウト―馬場あき子インタビュー集『穂村弘が聞く馬場あき子の波瀾万丈 寂しさが歌の源だから』』をアップしましたぁ。角川『短歌』に連載された、聞き手・穂村弘さんによる馬場あきこさんの長編インタビューの書評です。文学金魚でも馬場さんにインタビューさせていただきましたが、穂村弘さんのインタビューは歌人・馬場あき子さんの魅力を存分に引き出しておられます。

 

石川は毎月ちゃんと詩誌を読んでいるわけではないですが、角川『短歌』の馬場さんインタビューは毎号読みました。作家の評価は年功序列ではないですが、年上の方は実績がありますからやはり敬意を払わなければなりません。そのため目上の方にインタビューするときは、インタビュアーの側が萎縮しがちです。大先生にお話をおうかがいするといふ形になっちゃうんですね。でも角川のインタビューはそうではなかった。穂村さんが頑張ったからですが、馬場さんの方も意識的に敷居を設けず、穂村さんが切り込みやすいようにしておられたと思います。

 

文学の世界、やっぱジャンルごとに縦割りになっていて、自分が所属している業界以外のことを知らない作家が多いです。作家は誰だって、自分の作品がより広く読まれるようになりたいと願うものです。でも特定の業界内に視線が集中していたのでは難しい。俳壇ははっきり言って仲悪すぎです。外から見ていると、結社ごとのセクショナリズムで足の引っ張り合いをしているとしか思えない。自由詩壇はまぢ崩壊寸前に見えます。ギョーカイを精神的に離脱した詩人にしか、活路を拓くことはできないんぢゃないかといった状況です。

 

それに比べると歌壇は非常に良い状態だと思います。もちろん歌壇にもいろいろ問題はありますが、作家たちが作りあげた状況をメディアが拾うというジャーナリズムがちゃんと機能している。いつの時代でも、ジャーナリズムが悪いといふことはないんです。ある業界が活性化しないのは本質的に作家たちの責任です。作家たちが新たな状況を作れないのでメディアが無理矢理状況を作り出すわけですが、それぢゃあ絶対うまくいかない。メディアの空回りを読者が見透かしてしまふから、なにも新しい動きがなひことがさらに露わになってしまふ。

 

歌壇で今起こっている口語短歌の動きはすごく面白い。あと一歩といふ感じがしますねぇ。口語短歌歌人の中から、短歌の本質を抉るような詩人が現れてくれば、もっと刺激的状況になると思います。

 

 

高嶋秋穂 『BOOKレビュー・詩書』『No.023 インサイドアウト―馬場あき子インタビュー集『穂村弘が聞く馬場あき子の波瀾万丈 寂しさが歌の源だから』』 ■

 

 

第04金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項

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