ラモーナ・ツァラヌさんの連載エセー『交差する物語』『No.027 私たちの中に眠る飛翔の夢』をアップしましたぁ。コンスタンティン・ブランクーシについて書いておられます。ジャコメッティやヘンリー・ムーアらと並ぶ、言わずと知れた現代彫刻の巨匠の一人です。ラモーナさんは『彼は1876年2月19日にルーマニアのゴルジュ県にあるホビツァという村で生まれた』と書いておられますが、そそ、ブランクーシさんはルーマニア人だったですね。

 

ラモーナさんは、『人々の心に自然な安らぎと喜びをもたらすブランクーシ作品は、地上に生まれてきた全ての人間の「実家」である原点のようなものを示唆しているのである。ブランクーシの作品が意味しているものを把握するためには、鑑賞者は人類の記憶、いや、生命体と非生命を含む全宇宙の記憶を自分の中でよみがえらせる必要があるだろう』と批評しておられます。

 

現代彫刻が完全に抽象化するのはおおむね1950年代以降でしょうね。それまでの現代彫刻は具象抽象という面が強いです。ブランクーシもそうで、彼の作品はある生命体や物体の〝本質〟を捉えようとした彫刻だと言えます。現代でももちろんハードコアな現代美術を追究する作家はたくさんいます。蔡國強さんなどその一人です。ただ全体として美術界はエクストリームな現代美術よりも、具象抽象作品を高く評価する方向に動き始めています。

 

んで日本の芸術家と美術愛好家が、一番不得手としているのが彫刻でせうねぇ。彫刻の起源をエジプトに求めるのかギリシャに求めるのか、様々な議論がありますが、それはパブリックな場に展示するモニュメントでした。しっかしそういう伝統が日本にはないんだなぁ。極端な言い方をすると、日本には路地はあっても広場といふ概念が希薄なのでありまふ。日本人は狭い茶室の中を細々とした物で飾るのは得意ですが、だだっ広い広場にモニュメントを一つ作れと言われると、困っちゃうでせうね(爆)。かういふところにやっぱ東西の文化的差異が出ると思いますぅ。

 

 

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ラモーナ・ツァラヌ 連載エセー 『交差する物語』『No.027 私たちの中に眠る飛翔の夢』 ■