星隆弘さんの連載演劇批評『現代演劇の見(せ)かた』『No.016 新宿梁山泊『少女仮面』』をアップしましたぁ。昨年10月に東京・下北沢のザ・スズナリ劇場で上演された、劇団・新宿梁山泊による『少女仮面』の公演レビューです。『少女仮面』は言うまでもなく唐十郎さんの代表作です。星さんが書いておられるように、『少女仮面』は1969年に早稲田小劇場で初演されました。主人公・春日野を演じたのは白石加世子さんで、貝は吉行和子さんでした。若き日の吉行和子さんが「腹上死ってなに?」と叫んだのですなぁ(爆)。

 

新宿梁山泊『少女仮面』の美術は、文学金魚でインタビューさせていただいた宇野亞喜良さんです。また春日野八千代さんは実在の人物で、宝塚星組・雪組・花組の男役トップスターでした。2012年に97歳でお亡くなりになりました。宝塚歌劇団の名誉理事も務めた方です。唐さんが『少女仮面』で描いた春日野は、言うまでもなく実在の春日野八千代さんとは関係ないんですが、よくなんの文句も出なかったなぁ。いい時代でふ(爆)。あ、石川は昭和24年に刊行された『春日野八千代生立秘話』をいふ私家版を持っておりまふ。

 

新宿梁山泊の『少女仮面』は、李麗仙さんが主演なさることで大きな話題を呼びました。言うまでもなく李さんは唐さんと共に状況劇場そのものだった女優さんです。また星さんが書いておれらますが、『少女仮面』の春日野の年齢は「48か49」で、演じる「李麗仙は、初演時27歳、2015年現在は73歳」です。『少女仮面』のテーマは〝肉体〟ですが、李さんの肉体と『少女仮面』の主題が否応なく重なって見えてしまう舞台になったようです。

 

星さんは『書かれた言語と語る言語のギャップをさらけ出す「特権的肉体」の現前によって、俳優の「老い」が現前化されることがある。(中略)スズナリに詰めかけた満員の観客が目撃した「老い」が、俳優の肉体の回路を通して変形した幻であったことは疑いようがない。(中略)過去の上演も含めた他所の『少女仮面』を思い浮かべることもできないところまで、観客の眼を奪いさってしまったこともたしかであろう。そこは書かれた言語、語る言語、聞き取る言語が出会う「老い」の深みであった。春日野の絶望はこの深みまで落ちてくる。その深度はおそらく過去のどの春日野八千代よりも深い』と批評しておられます。じっくりお楽しみください。

 

 

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星隆弘 連載演劇批評『現代演劇の見(せ)かた』『No.016 新宿梁山泊『少女仮面』』 ■