講評 辻原登

 

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辻原講評_寅間心閑

 

 

受賞の言葉

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 今日まで、文学よりも音楽から多くのことを学んできました。

 三歳で始めたピアノからは忍耐を、十三歳で始めたギターからは逸脱を、そして数多くのレコードからは世界の美しさを。

 

 

 今もルー・リードの遺作「ルル」を聴きながら、と書きたいところですが、受賞の御連絡を頂いた驚きでただ惚けるばかりです。

 実は最終審査候補の中に自分の名前を見つけた際、前年佳作に留まった私は「今年も佳作になれるだろうか」と、どこかで受賞を諦めていました。

 その反動もあり、今はゆっくりと、本当はおそるおそる喜びを噛みしめています。

 この度は素晴らしい賞を授けて下さり、誠にありがとうございます。

 

 まずは一度「ルル」を聴いてから、現在書き進めているものを仕上げることに全力を尽くしたいと思います。

寅間 心閑