鶴山裕司さんの『BOOKレビュー 小説』『No.002 かくも不吉な欲望-遠藤徹『姉飼』を読む』をアップしましたぁ。『姉飼』は遠藤さんの処女作で、平成十五年(二〇〇三年)に第十回日本ホラー小説大賞を受賞した作品です。優れた作家の資質は処女作で表現されていることが多いのですが、遠藤さんの場合もそうであるようです。

 

『姉飼』は『ずっと姉が欲しかった。姉を飼うのが夢だった』という記述で始まります。この作品で語られている姉は一種の怪物です。鶴山さんは、『端的に言えば姉は、自己が生き延びるためなら迷わず他者を犠牲にする生命存在の原理、あるいは人間存在の剥き出しのエゴそのものである』と書いておられます。主人公は『姉に無償の愛を捧げ、「姉に仕え、姉を賛美し、姉に奉仕」し続ける』のです。『ではなぜ主人公は、純粋だが醜さの極点にあるエゴ存在に激しく惹かれるのだろうか。主人公の自己犠牲はなにを希求しているのだろうか』と鶴山さんは批評しておられます。

 

この先は実際にコンテンツをお読みになってください。『姉飼』は怖くて不気味な小説ですが、もの悲しい物語でもあります。角川ホラー文庫で読むことができます。

 

 

鶴山裕司 『BOOKレビュー 小説』『No.002 かくも不吉な欲望-遠藤徹『姉飼』を読む』 ■

 

 

姉飼 (角川ホラー文庫)