今月1日にアップした『金魚詩壇 討議&インタビュー No.006 安井浩司 永田耕衣を語る』の関連コンテンツです。No.002は永田耕衣後期全句集『只今(しこん)』より、100句を鶴山裕司さんに選んでいただきました。

 

自家倒壊の大地震難や白梅忌

うぐいすや水田に水田が写つとる

枯草や住居無くんば命熱し

みな夢の真(ま)んなか遠し春の暮

有時(うじ)人生生死(しょうじ)共に多多や虚空蝶

父恋が母恋なりき梅白し

父母(ちちはは)の忌は白梅に任せけり

梅花咲き出したというて泣きにけり

或る日父母が居ないと思う梅花かな

梅花永らへて父母と同じき

泣かで泣く梅花挟みの涙かな

 

耕衣さんは最晩年の95歳の時に、阪神・淡路大震災で被災されました。『未刊集・陸沈考』は最後の句集です。耕衣さんは前衛俳人としても知られますが、人生で起こった出来事を、的確に作品化しておられます。偉大な俳人であり文学者です。じっくりお楽しみください。

 

 

【安井浩司 永田耕衣インタビュー関連論考】No.002 永田耕衣俳句集成『只今』(後期句集)より百句 鶴山裕司 選(PDF版) ■

 

【安井浩司 永田耕衣インタビュー関連論考】No.002 永田耕衣俳句集成『只今』(後期句集)より百句 鶴山裕司 選(テキスト版) ■