小原眞紀子さんの連載小説『はいから平家』(第06回)をアップしましたぁ。七歩子叔母さんが温泉で倒れたのは、ただの湯あたりだったやうです。よかったよかった。でもまー宴会でたらふく飲んで食べて、湯船につかって長話すれば、そりゃ湯あたりくらいしますよねぇ。不肖・石川は数回ですが、温泉でお湯につかりながら日本酒を飲んだことがあります。その結果、やっぱお風呂から上がってビールから始めた方が良いと思いましたぞぉ(爆)。

 

今回、み幸は七歩子叔母さんの学会に付き合って、彼女とホテルに泊まります。七歩子叔母さんは一晩中語り明かす気でいますが、み幸はレイドバックモードですな。

 

 「敏夫さんとね、もう別れようかと思っとっとよ」

 ああ、そう、とみ幸は頷く。

 「なん、驚かんね。み幸ちゃんの冷たか、そぎゃんとこの月子姉さんにそっくり」と、七歩子叔母は言う。

 「月子姉さんな、昔、お父さんの怒鳴りちらしてから、お母さんなばしばし叩きよらしたときてちゃ、しらっとしてから。柚木子姉さんな馬場へ走って行って、章一叔父さんば連れて来よらしたところに」

 み幸は無言で肩をすくめ、部屋着に着替える。

 

こういう箇所に、み幸が声が出ないという設定がよく活かされています。み幸が主人公の小説ですが、その回りを登場人物たちの声(思考)が取り巻くように作品が構成されているわけです。『はいから平家』は九州の人たちならではの、ちょっと騒々しくて、少し狂気混じりの心性を描く郷土小説ですが、虚を中心としてその精神世界ができあがっている。こういふのをポスト・モダン小説っていふのぢゃないかなぁと石川は思うのでありますぅ。

 

 

小原眞紀子 連載純文学小説 『はいから平家』(第06回) pdf 版 ■

 

小原眞紀子 連載純文学小説 『はいから平家』(第06回) テキスト版 ■