山際恭子さんのTVドラマ批評『No.087 戦う!書店ガール』をアップしましたぁ。フジテレビさんで火曜日夜10時から放送されていたドラマです。去年総選挙で1位になったAKB48の渡辺麻友さんと稲森いずみさんのW主演で、先日最終回が放送されました。渡辺さんはプライムタイムドラマ初主演で話題性はあったのですが、視聴率はパッとしなかったやうです。一部では「歴史的敗北」とも言われているみたひですね。ただ山際さんが書いておられるやうに、「数字がとれないというのも、話題の一つではある」。中途半端な結果より、惨敗の方が次につながるかもしれません。人々の記憶に残りますから。

 

このドラマ、不肖・石川も数回見たのですが、ちょいと新鮮味がなかったかなぁ。山際さんは「書店を応援しようという共感を得たい、というのがテーマのはずだが、それへの想いが感じにくい展開だった。・・・「書店ならでは」を根本的なところで取り違えている、という気がする。・・・登場人物たちにとって、本は「商品」に過ぎない。大事な商品かもしれないが、それは大事な書店を守るためのものだ。彼らの関心は本の中身ではなく、売るための企画にある。・・・なぜ書店でなくてはならないのか、家具屋やおもちゃ屋だとどう違うのかがわからない」と書いておられます。石川も同感だなぁ。

 

作品はたくさん枝葉があって膨らんでいなければ単調になってしまひますが、中心になるテーマがブレると本当に魅力を失ってしまふ。本をテーマにした作品ではエンデの『はてしない物語』や三浦しをんさんの『舟を編む』などがすぐ思いつきます。『はてしない物語』ではいじめられっ子の少年が本の世界の中に入ってゆき、『舟を編む』では変わり者の青年が辞書制作の仕事に生き甲斐を見出します。主人公の精神と本が密接に関係しているわけです。深夜枠のドラマなら、書店勤務の地味な女の子が好きな人に告白できなくて、自分の心を表現する本を探し出して、その本の書店ポップをひたすら書くといふ展開もあったかな(爆)。

 

 

山際恭子 TVドラマ批評 『No.087 戦う!書店ガール』 ■