北村匡平さんの映画批評『創造的映画のポイエティーク』『No.012 映画知覚の可能性について―アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』』をアップしましたぁ。アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督は『アモーレス・ペロス』、『21グラム』、『BEAUTIFUL ビューティフル』などの作品で知られます。中でも『バベル』は菊地凛子さんと役所広司さんが出演されたので、日本でもヒットしました。『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』』は第71回ヴェネツィア国際映画祭のオープニング作品に選ばれた秀作です。

 

北村さんは『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』』でのイニャリトゥ監督の意図を、監督の右腕とも呼べるエマニュエル・ルベツキのカメラワークから読み解いておられます。「切れることなく続く息の詰まるような「長回し」は、「落下」し続けるリーガンの人生の混沌と精神を絶妙に表現しており独特な映画の世界を形作っている」、「イニャリトゥ/ルベツキのカメラが隠蔽するのは時間と場所の「リアリズム」なのであり、異なる時空間をなかば暴力的な振る舞いで「接続」してみせるからである」と批評しておられます。

 

イニャリトゥ監督映画のテーマは〝喪失〟にあると北村さんは読み解いておられます。ただそれは「「喪失」を「回復」することによって「救済」にいたることはない。最初にあった地点とは全くことなる場所におけるささやかな「希望」の可能性を残すことによって「救い」に似た未来が提示される」ものです。それを効果的に表現するために独特のカメラワークが駆使されているわけです。じっくり読んでお楽しみください。

 

 

北村匡平 映画批評 『創造的映画のポイエティーク』『No.012 映画知覚の可能性について―アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』』 ■