露津まりいさんの新連載サスペンス小説『香獣』(第02回)をアップしましたぁ。主人公・芙蓉子さんの潜入捜査が始まりました。香席で相手の内情を探るといふ、まことに雅な設定です。露津さんの筆運びも上手いですね。香席の様子を描きながら、前回の覗き趣味の厚労省のお役人の話を交え、いつのまにか聞香に没入していく主人公の姿を描き出しています。
このような筆運びには、今回の小説の骨格のやうなものが表れていると思います。前回連載していただいた『贋作師-フェイク・マスター』もそうでしたが、混乱と汚濁にまみれた現世の中で純なものを描こうとする姿勢が露津さんにはあるやうです。言うまでもないことですが香は聞くと表現します。香が聞こえるわけがないのですが、この感覚を混乱させるような、あるいは超越的なものを想起させるような表記にも、この作品のタイトルに〝香〟が含まれている理由があるような気がします。
ところで不肖・石川もワールドカップ見ておりますよぉ。目下の石川の悩みは、オランダのエースストライカーのロッペン選手が、石川よりず~っと年下だといふことを、どーしても受け入れられないことでありまふ。もしお会いしたらロッペン兄さんと言ってしまひそうだなぁ(爆)。けふの早朝から日本vsギリシャ戦であります。応援しておりますぞぉ。がんばれ日本なのでしたぁ。
■ 露津まりい 新連載サスペンス小説『香獣』(第02回) pdf 版 ■
■ 露津まりい 新連載サスペンス小説『香獣』(第02回) テキスト版 ■