山際恭子さんのTVバラエティ批評『No.040 東京上級デート2』をアップしましたぁ。テレビ朝日さんで水曜深夜に放送されているアイドルおにゃのこ系デート情報番組(?)です。山際さんのレジュメでは『江戸の教養知識を織り交ぜつつ、フツーにデートスポットを紹介しているだけと思いきや、ストーリー仕立ての設定があるという。大学で歴史を専攻するヒロインが、失踪した歴史学者の父の手帳をもとに、江戸の町の謎に迫る』番組です。一粒で二度おいしい内容ですね。内容は深夜番組らしく、まったり系ですけんど。
当初の『東京上級デート』は、ホイチョイ・プロダクションの『新 東京いい店やれる店』をベースとした口説きスポット紹介番組だったやうです。ホイチョイ・プロダクション、懐かしいですぅ。あ、まだ活躍されているのですねん。でも不肖・石川くらいの年代には、ホイチョイ出版物はバブル時代として記憶されております。石川、バブルの恩恵はほとんど受けておりませんが、妙に浮き足だっていましたなぁ。トーキョー渋谷で2人でケーキとコーヒー頼んで3千円くらいになった時代です。どっかおかしいですよね(爆)。
山際さんは、『東京〝上級デート〟とは、口説くのに成功するデートスポットの紹介であり、〝東京上級〟デートとは、東京の歴史というバッググラウンドを透視しながら行うメタ東京のデートということだ。結局、どちらもデートという概念がそれ自体を目的として立ってゆけるとは思ってない、という共通点がある』と書いておられます。確かにそうかも。デートを〝商機〟として捉え、そこから番組なり本なりの〝商品〟を作る場合、以前のように単純なデートスポットやお食事場所の紹介では消費者が納得しなくなっているやうです。
この傾向はファッション誌やCD販売でも見られますね。付加価値をつけて商品を販売するケースが増えています。むしろ付加価値がメイン商品かな。本体の商品には類似品がありますが、付加価値商品はオリジナルである場合が多いからです。この付加価値商法、まだ文学系の出版界では試みられていないやうです。でもま、いずれそういった傾向が現れてくるでしょうね。もちろん文学系出版の場合、サインや握手券を入れることはないと思いますけんど(爆)。
■ 山際恭子 TVバラエティ批評『No.040 東京上級デート2』 ■