前野裕（ひろし）さんの『演劇金魚』 『No.005 『蝋燭の灯、太陽の光』（劇団民藝）/『マンマ・ミーア』（劇団四季）/『シズコさん』（劇団民藝）』をアップしましたぁ。演劇の一番の醍醐味は何かといふと、目の前で演じられ、その痕跡が見た人の心の中にしか残らないことでしょうね。もちろんシェークスピアやチェーホフ、ベケットなどは文学作品として脚本を楽しむことができます。しかし脚本の素晴らしさと舞台の素晴らしさがイコールになることはない。同じ脚本であっても、誰が（どの劇団が）演じるかによって素晴らしさは違ってくるわけです。
不肖・石川、姪っ子にせがまれてピーター・パンを見に行ったことがあります。『いい年こいてピーター・パン鑑賞かよぉ』と思っていたのですが、ひじょ～に感動しました。『げっ、まぢピーターパン、空飛んでるぢゃん！』と、でんぐり返りするほど驚きました（爆）。そんで姪っ子にせがまれるまま、帰りに本屋でマシュー・バリーの『ピーター・パン』を買ってやり、自分のためにも一冊買ったのでした。この数年後、また姪っ子と一緒に滝沢秀明さんの演舞城を見に行き、またしてもタッキーの人間飛行に感動したのでありました。人が空を飛ぶのに弱いのかなぁ。でもあのとき見た舞台の感動を伝えるのはけっこう難しいのであります。
演劇は文字以前からあった芸術であり、演劇を構成する歌と舞踏と劇が、テレビ・映画のドラマはもちろん、様々な文学作品を生んでいきました。ただその基本は生で演じられる〝舞台〟の感動です。前野裕さんには、できるだけその感動をお伝えできる演劇評を書いていただいています。前野さんの劇評は、3舞台をまとめて3ヶ月に一回のペースで連載します。
■ 前野裕（ひろし） 『演劇金魚』 『No.005 『蝋燭の灯、太陽の光』（劇団民藝）/『マンマ・ミーア』（劇団四季）/『シズコさん』（劇団民藝）』 ■
