山際恭子さんのTVバラエティ批評『No.032 SMAP×SMAP』をアップしましたぁ。月曜夜10時から放送されている、SMAPさんによる人気バラエティ番組です。1996年放送開始ですから今年でもう18年目なんですね。20年以上トップアイドルとして君臨するのは並大抵の努力ではないと思います。
山際さんはマンネリ・パターン化とエスタブリッシュについて論じておられます。『マンネリ化とは、果たして何だろう。パターン化は、長寿番組の重要な要素』であるわけです。長寿番組として浸透すればエスタブリッシュされたと言えます。そんで『エスタブリッシュ感は、それが過剰になれば無論、創作物としては終わったと言えるが、スポンサーとしてはどうだろう。その安定感がスポンサードに結び付けて認知されているなら、お宝と呼ぶべきものではないか』といふことになります。
マンネリ・パターン化とエスタブリッシュは、微妙なバランスの問題ですねぇ。物書きの場合、どんな題材でも安定した作品が書けるのがプロフェッショナルです。つまり世間に作家として認められ、エスタブリッシュしたことになる。そこにはもちろんパターン化要素があります。作家性が認められるといふことは、作品が読者の期待を裏切らない形式と内容を持っているといふことです。
でもやっぱ〝謎〟が無くなると読者は離れていくと思うんですね。そんで新しい謎は、エスタブリッシュされたパターンを壊すことでは必ずしもない。むしろ今までのパターンの延長上に新たな謎を作り出す作業です。つまり作家を世に押し出したエスタブリッシュ・パターンは作家の思想的核心とでも呼ぶべきものであり、その間口の広さや深さが作家の創作寿命になるような気がします。一発屋の場合、このパターンは広げることも深めることもできないと、すぐにわかってしまひますものね(爆)。
SMAPの皆さんは安定していますが、ずっと揺れ続けているようなタレントさんたちです。その時その時の不安定さがある。最近では40代になってもアイドルとしていられるのかといふ不安定要素が加わったかもしれません。まだまだトップアイドルとして君臨し続けそうなグループでありますぅ。
■ 【02月24日】 山際恭子さんのTVバラエティ批評『No.032 SMAP×SMAP』 ■