山際恭子さんのTVドラマ批評 『 No.035 ごちそうさん』 をアップしましたぁ。このところテレビドラマ批評が続いてますが、やっぱ生ものですからねっ。放送終了作品でも、できるだけみなさんの印象に残っている時期にアップしたひと思います。今回はNHKさんの朝の連続ドラマ 『ごちそうさん』 です。杏さん主演で脚本は大ヒットドラマ 『JIN-仁-』 の森下佳子さんです。
『あまちゃん』 の次といふことでどうなることかと心配されていましたが、好調な視聴率のやうです。山際さんは 『あまちゃん』 ヒットの理由を 『それは普段、NHK の朝の連ドラなど観ない私たちが観て騒いだ、ということに過ぎない。・・・ようするにたいていのマスコミ人もまた、朝の連ドラなんか観る人種ではない、という証左に過ぎなかったのだ』 と分析しておられますが、そうでしょうね。たいていのヒット作はそんなものです。小説が 100 万部売れる時は、普段小説を読まない人が、話題作だといふことで本を買ったわけです。
それにしても食べ物ネタは強いなぁ。山際さんが言う通り、『『ごちそうさん』 は、オープニングもテーマも、テンポも従来通り』 なのですが高視聴率です。プロの料理人は男性中心ですが、家庭で料理を作るのはまだまだ女性であることが多い。朝ドラの視聴者の大半は女性が占めるので、食べ物ネタは訴えかけるものがあるんでしょうね。小説などでも男性と女性の料理の捉え方が違います。男は外食、女は家庭料理を描くことが多い (爆)。岡本かのこの 『鮨』 など傑作として知られている作品でも、男の読者はピンとこないことが多いんぢゃないでしょうか。逆に言えば食べ物ネタでは女性作家にアドバンテージがあるといふことかもしれません。
ほんで 『ごちそうさん』 にはお母さん役で財前直見さんが出演されています。久しぶりに財前さんの演技を拝見しましたが、うまく年をおとりになったなぁ。このあたりも女性視聴者を惹き付ける要因かも。美人女優さんが年をとっても仕事を続けていくのは難しいですよね。ハリウッドだと、メリル・ストリープさんなんかが、実に上手く年齢を重ねられたと思いますです、はい。
■ 山際恭子 TVドラマ批評 『 No.035 ごちそうさん』 ■