大野露井 (ロベルト) さんの新連作詩篇 『空白』 『第 001 回 XII 時』 をアップしましたぁ。貴公子・大野露井さんの新連載詩であります (爆)。おおむね1回 50 行で、半年ほど連載していただく予定です。全 300 行を超える感じですね。これで詩の連載は大野さんと鶴山さんの2本になりましたが、もそっと増やしたいです。問題は俳句や短歌作品だなぁ。不肖・石川の中では、連載俳句・短歌作品といふのはいまひとつピンときません。あ、メディア ( or ジャーナル) 的にといふ意味ですよ。ちょっと案を練ってみますぅ。
大野さんは詩・小説・評論をお書きになるので、理論・実践両面で総合文学を掲げる文学金魚にとって重要な作家さんです。複数ジャンルを手掛ける作家さんは、① 最初から書けるタイプ、② ジャンルの基盤を原理的に考えたので書けるようになったタイプ、の2種類に大別できると思います。そんでタイプ分類しておいてなんですが、大野さんは ① と ② の中間タイプのやうな気がします (笑)。大野さんは国文学の学者さんで、紀貫之が専門のようですが、日本文学の基層になった短歌・物語文学を研究なさっていることがマルチ文学的な資質を育んだのではないかと思います。
そんで石川はまだ正確に把握していないのですが、大野さんの三つめの創作ジャンル、小説の新連載準備も進んでいるやうです。大野さんの試みは、文学金魚にとってはもちろん、現代文学にとっても興味深い試行になるでしょうね。いわゆる大衆文学の特性は、明治時代以降ほとんど何も変わっていません。簡単に言えば売れることが絶対善です。しかし純文学は変化しています。誰でも容易かつ豊富に様々な情報を入手できる高度情報化社会では、社会が文学のプロ中のプロとみなされている純文学作家に求める能力水準が間違いなく上がります。つまり純文学に関しては敷居がグンと高くなる。中途半端な純文学作家は生き残れないでしょうね。大野さんの試みに期待でありますぅ。
■ 大野露井 新連作詩篇 『空白』 『第 001 回 XII 時』 pdf 版 ■
■ 大野露井 新連作詩篇 『空白』 『第 001 回 XII 時』 テキスト版 ■