高嶋秋穂さんの詩誌時評 『No.001 角川短歌 2012年07月号』 をアップしましたぁ。三浦俊彦センセの 『偏態パズル』 をはさんで 5 日連続詩のコンテンツアップとなりましたが、今日で一区切りです。普通、詩に興味のある方は詩のコンテンツしかお読みにならず、小説に興味のある方はその逆だと思いますが、ぜーんぶ繋がっているといふのが金魚的文学の捉え方ですから、お暇な時に他ジャンルのコンテンツも読んでみてくださいませ。
そんで詩の専門家でない不肖・石川が言うのもなんですが、詩の世界はなかなか難しいところのようです。毎月刊行されている既存業界誌を覗くと、きっと有名なんだろうなぁという詩人さんたちがいらっしゃる。対談や討議に出席して業界の総括を行い、作品も掲載しておられる。でもちゃんと読んでも、ど~もピンと来ないのですねぇ。ちょっと言葉は悪いですが、『そんなに優秀かなぁ』 って思ってしまうことが多いのであります。
小説はよほどの前衛作品でない限り物語(プロット)があります。それに長いですから読者も時間と労力をかけて読む。多少できが悪くても、『まあまあ楽しめた、次作に期待ね』 と納得することができます。物語構造のある小説はそれなりに面白いわけです。でも詩は短い表現が多いですから、パッと読んでパッと心に届かないと読者は納得してくれない。同じ作者の作品を何度読んでも首をかしげているようだと、『ホントにいい詩人なのかな~』 ということになりがちなわけです。
でもね、最近発見したんです。業界内有名詩人さんかなぁと思っても、その方たち、筆力があります。作品や評論を量産し、どんな相手と対談や討議をすることになってもそれなりの発言をする力ですね。それだけでも評価できる才能だと思います。確かに書きゃぁいいってもんではありません。でも何をどのレベルで書けるのか十分把握できるくらい大量に書いていなければ、どんな読者・メディアであろうと作家の力を評価することはできませんよね。筆力はやっぱとっても大事でありますぅ。
■ 高嶋秋穂 詩誌時評 『No.001 角川短歌 2012年07月号』 ■