金井純さんのBOOKレビュー 『親御さんのための読書講座・中学受験篇』 『No.010 野田知佑 『少年記』』 をアップしましたぁ。野田さんは金魚屋フロントインタビュー 〝Interview of Gold Fishes〟 の記念すべき第1回インタビューイ-さんです。『少年記』 は野田さんの代表作の一つで、鋭い観察眼とユーモアをまじえて少年時代を回想したエセー集です。
野田さんは、著書でときおり青年時代のコンプレックスを告白されています。早大ボート部での挫折とか、就職してもあまりうまくいかなかった思い出とか。でも野田さんの愛読者の方には説明するまでもないですが、野田さんって実はもんのすごく優秀なんです。あんまりにも優秀だから、就職しないで、少年のように遊びながらエッセーなどを書いて生きていくことができる偉い方なのであります (笑)。野田さんに怒られると思いますが、ちゃんと就職して働いていたら、すんごい社長さんになられたかもしれません。
それに野田さんのエセーには、南方独特の明るさがありますね。九州的な向日性かな。文学の世界では東北的な暗さが注目されがちで、九州的な明るさはなかなか理解されません。北原白秋的なスコーンと抜けた明るさが野田さんの著作にもあります。そういうジャンルはないようですが、九州文学を代表する作家のお一人でもあると思うのですぅ。
■ 金井純 BOOKレビュー 『親御さんのための読書講座・中学受験篇』 『No.010 野田知佑 『少年記』』 ■