山際恭子さんのTVドラマ時評 『No.017 科捜研の女』 をアップしましたぁ。テレビドラマってワンクールで終わってしまふものが多いですが、気がつくとずいぶん長いことやってるなぁっていふ番組があります。『科捜研の女』 も言われてみればご長寿番組ですね。『Bones』 や 『クリミナル・マインド』 などのアメリカのミステリドラマ (科学捜査ドラマ) に比べると、かかっている予算はかなり低めですが、視聴者を惹き付ける魅力があるようです。
山際さんは 『科捜研の女』 主演の沢口靖子さんについて、『そこにいるのは眩い美貌の国民的女優ではなく、オタクっぽい変わり者の孤独なキャリアウーマン、つまり、あなたであり私でもある存在だ』 と書いておられますが、これは言い得て妙ですね (笑)。クールビューティとはまたちがう、理科系人間特有の欠落のようなものを沢口さんが醸し出しているから、適役になっているやうな気がします。
役者さんは何色にでも染まらなければならないので、あまり素の姿を見せるのは得策ではありません。存在感は別ですが、性格や信条は無色透明を装った方が役が付きやすいです。それでも長年テレビや映画で見続けていると、なんとなくその役者さんの素のようなものが伝わってくることがあります。山際さんの分析が当たっているかどうかはわかりませんが、長寿ドラマになるためには役者と役柄の相性が良い必要があるようです。
■ 山際恭子 TVドラマ時評 『No.017 科捜研の女』 ■