岡野隆さんの詩誌時評 『No.005 月刊俳句界 2012年05月号』 をアップしましたぁ。特集は 『小説になった俳人たち』 ですが、岡野さんは 『小説家になった俳人たち』 という特集は組めるのだろうかと問いかけておられます。こういう時評もいいですね。時評も読み物ですから、当該号を読んでない人でも、さらりと読めて楽しめる文章がいいです。
金魚屋では片っ端から詩誌・文芸誌の時評を行ってるわけですが、全雑誌を読んでる人って日本で数人しかいないでしょうね。小説雑誌は読んでも詩誌は読まない、その逆もあります。でも全部文学です。それはどこかで繋がっています。詩誌・文芸誌の読者は少ないと思いますが、ここに文学の 〝現在状況〟 があるのは確かで、それを網羅的に把握すれば今の日本の文学の姿がおぼろに見えてくると思うのです。
評論を書く書かないは別として、批評意識は創作者にとって大切です。他者の作品を全面的に愛することができるなら、創作する必要はないでしょうね。なにか物足りないから自分で作り始めるわけです。でも誰だって持ち時間は限られている。本を読むのが本筋で、雑誌は後回しになるのが普通の作家の姿だと思います。雑誌で何が行われているかは、金魚屋の時評でザックリと補ってくださいませませ。
■ 岡野隆 詩誌時評 『No.005 月刊俳句界 2012年05月号』 ■