後藤弘毅さんの連載映画批評『 No.019 『アウトレイジ ビヨンド』 - 恍惚のラスト、北野映画の到達点』 をアップしましたぁ。不肖・石川は、まだ 『アウトレイジ ビヨンド』 を見ていないのでありますが、前作の 『アウトレイジ』 は傑作でありました。しかし後藤さんによると、最新作は前作をしのぐ傑作のやうです。
北野武監督は成功体験をあまり重視されない作家だと思います。さまざまなタイプの映画を作っておられます。また続編を制作される時でも、必ず前作とは違う切り口の作品に仕上げておられます。状況設定と役者が同じなら、ファンはそれだけで満足してくれるところがありますが、北野監督は良い意味でファンを裏切る作品をお作りになります。
北野監督の場合、映画を制作する際の制約が少ないんでしょうね。自由に映画を作っておられます。それは出演俳優にも伝わっていて、特に 『アウトレイジ』 シリーズでは、俳優さんたちが思いきり自分の役を楽しんでいるのが伝わってきます。西田敏行、三浦友和、小日向文世さんらの演技はまぢいいんです。北野作品に出たいという役者さんが多いのがわかりますです。
徒手空拳の自由な表現などないと思いますので、なんらかの枠組みといふか、制約はいつも必要だと思います。しかし創作の核心を損なうような制約は不要です。創作者は自由に表現すればいいのであります。観客や読者だけを見つめて作品を作れば良いのであります。
■ 後藤弘毅 連載映画批評 『 No.019 『アウトレイジ ビヨンド』 - 恍惚のラスト、北野映画の到達点』 ■