長岡しおりさんの文芸誌時評 『 No.005 小説すばる 2012年10月号 』 をアップしましたぁ。『気鋭による、恋愛短編小説特集』 で、砂田麻美、加藤千恵、畑野智美、相沢沙呼、関口尚、長沢樹、杉井光さんといったラノベ系の売れっ子作家さんたちが書いておられます。
長岡さんが書いておられますが、特に大衆小説誌なんですが、定期的に恋愛小説やポルノ小説 (官能小説とかいろんな言い方をしてますけど) の特集を組んでおられる雑誌が多いですね。この手の特集だと少し売上が伸びるのかな。あ、昔 『ホットドックプレス』 が 『初めてのエッチ』 とかいふ特集を組んでたなぁ (爆)。『anan』 のセックス特集はとっても有名であります。確かに売れなきゃど~にもならんですよね、うんうん。
世の中が変わり目にさしかかって、どうも先が見えない、読めない状況になった時には、人間のプリミティブな欲求、欲望に立ち返ってみるのも一つの方法だと思います。食べることやセックス、あるいは肉体的な痛みなんかもそういうプリミティブな要素です。
ただ文学は文字ですから、テレビのグルメ番組やネットのポルノ画像にはかなわないわけです。まだ大人になりきっていない子供たちをターゲットにして、かわいい恋愛&セックス小説を提供するのは教育的にも必要だと思います。ただそこから先に進もうとすれば振り出しに戻るでしょうね。要は先が見えない、先が読めない状態に戻る。文学自体にしか関係のない本質的な問題にまた戻ってきてしまうわけですぅ。
■ 長岡しおり 『 No.005 小説すばる 2012年10月号 』 ■