小原眞紀子さんの連載評論 『文学とセクシュアリティ 第4回-「夕顔」あるいは「女」』 をアップしましたぁ。『源氏物語』 の 『夕顔』 を巡る評論であります。
文学金魚が発信したいのは、文学に関する原理的思考の大切さです。文学も確かにスポーツと似たようなところがあります。どんな形であろうと結果を出した者が勝者です。つまり傑作を書いた者が文学の世界の王様というわけです。
しかし文学はスポーツと違って勝敗 (とりあえず勝敗という言葉を使います) が一瞬で決まってしまうわけではありません。それは長い時間をかけて検討され、真に後世に影響を与える作品だけが傑作として認知さていくわけです。
また文学史をひもとけばすぐにわかることですが、たまさか生まれたヒット作の寿命は文学の世界では短いのです。古典と呼ばれる傑作は、夏目漱石や森鷗外、正岡子規など、文学について考え抜いた作家によって生み出されています。
小原さんの 『文学とセクシュアリティ』 は文学金魚にとってとても重要な評論です。それは文学を性差によって読み解く原理的評論だからです。またこの性差は従来のように社会的コードに基づいたものではありません。人間存在の原理としての性差です。それは小原さんの 『テキスト曲線』 という概念に良く現れていると思います。
現在、文壇でも詩壇でも腰を据えた文学原理論はまったくと言っていいほど書かれていません。何を原理的に考えてよいのかすらわからない状況だからです。そんな不透明な状況ですが、まず文学金魚が口火を切って新たな原理論を発信していきたいと思います。
PS.
日本男子サッカーベスト 4 進出おめでたう !!。正直 3-0 の圧勝になるとは思ってもみませんでした。サッカー魔物でチームは生きものだとづくづく感じます。でもこりはいけるかもっ。チャンスは前髪を掴め(後ろは禿げているっ)、金メダル、というより男女サッカーがこの大会の頂点を立つことを思いっきり期待してますですぅ。
■『文学とセクシュアリティ 第4回-「夕顔」あるいは「女」』 URL■