池田浩さんの文芸誌時評 『 No.003 小説 野性時代 第 104 号( 2012 年 7 月号) 』 をアップしましたぁ。特集は 『 「ミステリ」 を書きたいあなたへ』 であります。ほんとうに役に立つかどうかは別として、ミステリ作家を目指す作家の卵さんをターゲットにした特集のようです。
もう 2、30 年前から、短歌・俳句・自由詩の詩の世界は著者と読者がほぼ完全に重なっていると言われています。詩の読者はその90パーセント以上が詩人か詩人の卵で、創作者と批評家も重なっているということです。それで読者パイが大きくなっていればいいんですが、現状はその逆で、毎年読者の数は減少しているのが現実のようです。
小説、特に大衆小説の世界はまだまだヒット作が出ていますから、詩の世界よりはずいぶん状況はいいようですが、なりふりかまわず足掻かなければならない時期にさしかかっているのも確かなようです。多分、歩合が悪いのが原因でしょうね。ヒット作が生まれる確率が下がっているということであります。
こういう状況では、とにかく既存の作家にたくさん書かせ、新人を一人でも多く発掘するのが打率を上げるために必要な方策になるんだろうと思います。特にデビュー作は、どの作家さんも力が入っていますから、面白い作品が多いです。もしかすると、『月刊新人賞小説』 を創刊すると、雑誌は一番売上が伸びるかもです (笑)。
■『 No.003 小説 野性時代 第 104 号 ( 201 2年 7 月号)』 URL■